ウクライナ東部のバフムト ロシア側が勢い取り戻しか 英分析

激しい戦闘が続くウクライナ東部のバフムトでは、掌握をねらうロシア側がここ数日、勢いを取り戻しているとイギリス国防省が分析しています。

ロシアは、東部ドネツク州でウクライナ側の拠点の一つ、バフムトの掌握をねらい、攻撃を続けています。

戦況についてイギリス国防省は7日、「ロシア軍の進軍は先月下旬以降はこう着していたが、ここ数日の戦闘では勢いを取り戻している。街の中心部まで到達し、西側にあるウクライナの主要な供給路が深刻な脅威にさらされている可能性がある」と指摘しました。

その要因について、ロシア軍が精鋭の空てい部隊を投入して作戦を強化したり、砲兵部隊を効果的に使っていたりすることや、確執が続いてきたロシアの正規軍と民間軍事会社ワグネルとの間で前線では関係が改善していると分析しています。

これに先立ち、ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、訪問先のポーランドで行った記者会見で、バフムトの戦況について「私にとっては兵士を失わないことが最も重要だ。包囲されて兵士を失う危険がある場合は司令官が相応の正しい決断を下すことになる」と述べ、戦況がさらに厳しくなれば撤退する可能性を示唆したとも受け止められていました。

一方、ウクライナ軍も大規模な反転攻勢に向けた準備を進めていて、欧米側に軍事支援の強化を求めています。